function gtag() { dataLayer.push(arguments); }

TOP > バックナンバー > Vol.11 No.9 > エンジン部品・潤滑油・トライボロジーⅢ

Vol.11 No.9

エンジン部品・潤滑油・トライボロジーⅢ
中村 正明(日野自動車株式会社) 

Masaaki NAKAMURA (Hino Motors,Ltd.)

講演紹介1

 平山ら(1)はVC-Turboエンジンの更なる省燃費化を目的とし、EGR率の向上により厳しくなるステンレス溶射シリンダボア内の腐食環境下において寿命を全うする厚膜DLCピストンリングの開発に取り組んだ。DLC製膜方法としてFVA法を用い、ドロップレットが少ない状態で厚膜化および低硬度化することにより、従来膜で発生した凝着摩耗課題とDLC変形能向上によるアブレッシブ摩耗課題の両方を解決し、DLC膜厚9μm、硬度22.1GPaで市場予測摩耗量を上回った(図1)。厚膜DLCピストンリングとステンレス溶射ボアの採用により、EGR率20%を成立することができ、4%以上の燃費低減効果を得た。

【参考文献】
(1) 平山 勇人、 柴田 大輔、内海 貴人、樋口 毅、野間 俊、篠原 章朗:ステンレス容赦ボアに対応した厚膜DLCピストンリングの開発、自動車技術会2021年秋季大会学術講演会講演予稿集、No.20216178