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平山ら(1)はVC-Turboエンジンの更なる省燃費化を目的とし、EGR率の向上により厳しくなるステンレス溶射シリンダボア内の腐食環境下において寿命を全うする厚膜DLCピストンリングの開発に取り組んだ。DLC製膜方法としてFVA法を用い、ドロップレットが少ない状態で厚膜化および低硬度化することにより、従来膜で発生した凝着摩耗課題とDLC変形能向上によるアブレッシブ摩耗課題の両方を解決し、DLC膜厚9μm、硬度22.1GPaで市場予測摩耗量を上回った(図1)。厚膜DLCピストンリングとステンレス溶射ボアの採用により、EGR率20%を成立することができ、4%以上の燃費低減効果を得た。
Masaaki NAKAMURA (Hino Motors,Ltd.)