TOP > バックナンバー > Vol.13 No.7 > 自動車の大気環境影響と対策技術
本セッションでは、自動車が大気中のPM2.5や対流圏オゾン、温暖化の要因となる物質の生成に関する研究が報告された。ここでは実路走行時のガソリン自動車から排出されるNH3の排出挙動の研究、なかでもNH3生成メカニズムに着目して紹介したい。
佐藤ら(1)は、Euro7でRDE規制の対象となっているNH3の実路走行時における排出挙動を明らかにすべく、車載分析計を用いた実路走行試験を実施した。ガソリン自動車からのNH3はリッチ条件下で排出量が増加し、以下の反応で発生するものとされている。
CO + H2O ⇒ H2 + CO2
2NO + 2CO + 3H2 ⇒ 2NH3 + 2CO2
2NO + 5H2 ⇒ 2NH3 + 2H2O
図1はコールドスタートでのNH3とCOの測定結果を、図2はホットスタート時の空気過剰率とNH3の挙動を示している。図1では、エンジン始動後のリッチ条件にて、三元触媒で酸化しきらなかったCOが先に排出され、タイムラグを持って上記の反応式によりNH3が生成・排出されており、図2では、空気過剰率が1より低いリッチ条件で上記の反応が起こり、NH3が多く排出されることを示している。以上のことから、“リッチ条件におけるCOの発生”がNH3の原因となっていると結論付けた。また図1の触媒入口ガス温度が300℃以下では、NH3排出量は多くなる傾向から、触媒入口ガス温度とNH3生成量の関連性も示唆した。その他、ドライバーの違いがNH3排出量に及ぼす影響に関する評価試験も行っており、興味深い結果が得られている。是非、本文を参照いただきたい
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