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電動車の大量普及時のモータでの材料資源の削減を目的に、希少鉱物に留まらず銅や電磁鋼板などの有効利用目的の小型化の発表があった。上田ら(1)は、トルク密度、出力密度の向上によって40%の小型化を図ったモータを試作した。小径のロータでマグネット、リラクタンス双方のトルクを最大限利用するため、磁石埋め込み型同期モータ(IPMSM)の磁石も図1(b)の様に円弧型を採用し、従来の(a)より9%のトルク向上を可能としている。電流密度の増大で同等の出力確保に発熱量が増大するが、コイルエンドに冷却媒体を滴下していた従来法(図2)を、コイル部全体を密閉構造として、冷却媒体液を一方のコイルエンドから反対側に強制的に循環する方法(図3)に変更することで2倍の冷却能力を実現している。この結果、体積で40%、質量で27%低減したモータで目的の特性を確保出来たとしている。
赤羽ら(2)は、軽乗用BEVの実用的なパワートレインとして必須のスペース効率の向上と、無駄を省いて効率を向上させる簡略化について紹介した。従来車でモータ・減速機の上にインバータ、その上にパワーデリバリーモジュール(PDM)を積層した(図4)のに対し、インバータ、モータ、減速機を直線上に一体化しこの上部にPDMを配置している(図5)。モータとインバータ/モータ制御ユニットを一体化し、容積が30%減少しただけでなく、冷却システムの一体化、三相バスのケース内完結・短縮によるロスの低減・強電ハーネスがないことによるEMCの大幅な改善が図られている。軽自動車はクラッシャブルスペースが小さいため、駆動系のマウントの工夫で,衝突時には減速機のマウントを起点にモータ類が回転・移動することによりモータ類の車室内食い込みと駆動用電気系の破損を低減する方法が採用されている。
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