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中村ら(1)は、DPF破損の一要因である強制再生時の部分的な高温をもたらすPM量分布などのモデルを構築し、設計工数の低減を目的とした。今回は、exothermia suiteのDPFモデルの入力値は実験によるDPF入口温度分布を用い、強制再生前後のPM堆積量の実測結果を目的関数とした。小型商用車のDPF(表1)を対象とし、実測したセグメント毎のPM堆積分布を用いて計算のパラメータ適合を実施した結果、再生前の総PM堆積量を変更させた条件での実験値と計算の再生率は、おおむね一致した(図1)。一方で、温度の低い外周部において実測と計算の不一致部が有り、多様な温度勾配に対応したPM酸化パラメータの最適化の必要性があることも分かった。
中村ら(2)は、酸化触媒の粉末状態での性能から、DPFにコートした際の浄化性能が予測できるコンバータモデルの作成を行った。その手法は、CeO2とPMの接触状態に関し、粉末状態とDPF状態でのPM酸化反応速度式の頻度因子を比較し、換算式を得ることとした。その結果、粉末資料ではPM粒子の周りをCeO2粒子が囲っている状態に対し、DPF内部ではコート面に接触している状態であり、この接触状態の違いを元に(図2)頻度因子の換算(式1)を行った。得られた換算式を計算モデルで評価した結果、触媒コート率違いによるPM浄化性能に差が見られ(図3)、本モデルによりDPF浄化性能の目安を予め得られる可能性があることが分かった。
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