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森ら(1)は、2024年以降のEuroⅥstepEやCARB2024などで予想される規制値や有効寿命条件の厳格化に対し、求められる性能を満たすDPF技術を報告した。構造は薄壁非対称セルであるが、平均細孔径(MPS)の最適化により、捕集性能、圧力損失、PDヒステリシスの改善と熱容量低減を目指した。MPS目標値を、PN捕集率や初期圧力損失の関係から、最適なバランス点で決定した(図1)。急激な圧損上昇の抑制にはDPF壁内へ侵入するすすの低減が重要で、そのために、ガス流速の分布を均一に保つような材料の条件をシミュレーション検討により見出した(図2)。この材料を用い、エンジン試験において圧損性能の改善、加熱振動試験において劣化後の性能変化が無いことを確認し、将来DPF材料として期待できることが分かった。
福田ら(2)は、PN規制に必要となる粒子の粒径と個数分布の同時計測技術を構築するため、電子顕微鏡画像により取得したすす粒子を、機械学習で解析する手法を検討した。今回は粒子径23nmに着目し、モード走行にてガソリン車より排出されたガスを採取し(図3)観察した。ソフトウェアFijiによる処理後の画像を、機械学習手法のTrainable Weka Segmentation(以下TWS 図4)により分類した。その結果、画像処理時にNon-local meansフィルタにて粒子の輪郭を明瞭にしながら周辺ノイズを平滑化したあとTWSを利用する手法により、従来手法よりも粒子検出の精度が向上した。この高精度な検出方法により、形状指標としてRoundnessを用いることで、粒径分布に含まれる細長い形状の定量的評価も可能となった。
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